今回の記事では登録販売者試験の勉強で「やってほしくない」勉強法を共有していきたいと思います。
5年ほど売り場で働いてきて、「こういう風に勉強しておけばよかったな」と思うことや後輩が勉強をしているのを見て「もっとこんな風にやった方がいいな」と思うことを今回は記事にしていきます。
解いた問題を理解しないままなんとなくで終わらせる
登録販売者試験に限らず、解いた問題を理解しないままなんとなくで先に進めてしまうのは非常によくないことです。
「なんか分かんないけどいっかぁー」で先に進んでは何も得るものがないですし、仮にそれで試験を突破しても売り場に立ったときに痛い目を見ます。
では、「理解した」というのはどういう状態のことなのか?
それは「他人にその問題を解説できる」という状態です。
「〇〇という理由で1は間違っていて、〇〇だから2は合っていて…」というように、誤っている選択肢に対しても、何で間違っているのか理由を説明できる状態にしましょう。
実際に売り場に立ったときにはお客さんに説明できる状態でないといけないので、勉強の段階からこの事を意識しましょう。
語呂合わせだけで覚える
語呂合わせを利用して覚えることは悪いことではないとは思います。
しかし、全部が全部語呂合わせで覚えているだけでは実務になったときに非常に苦労してしまいます。
例えば試験では「イブプロフェンはどんな効果があるか?」ということが聞かれますが、売り場では「ルルとパブロンの違いは?」「イブとロキソニンの違いは?」ということが聞かれます。
実務で求められるのは成分を覚えているかではなくて、商品の特徴・AとBの商品の違い・なんでその成分は効くのか?etcといった事です。
つまり、売り場ではきちんとした医薬品の理屈を知っておかなければいけません。
その成分はどんな理由でどんな効果があるのか、使用してはいけない年齢や疾患のある人はどんな人か、類似成分と何が違うのか、そういった事もしっかりと勉強しておく必要があります。
問題と答えをセットで覚えて点数を稼ぐ
過去問演習や問題集を何度も何度も解いていて点数が上がってきて嬉しくなるときもあると思います。
でも、ここで1度立ち止まってください。
その点数が上がってきたのは、本当に知識がついてきて理解できるようになってきたのか?
はたまたただ何度も解いているうちに問題と答えを覚えてしまったのか?
確かに登録販売者試験では過去問と同じ問題や限りなく同じに近い問題が出されることもあるので、問題と答えを覚えてしまえば点数は取れます。
しかし、上でも書いたようにそれでは売り場でお客さんに質問された時になにも答えられません。
きちんとその問題を「理解した」のか確認する必要があります。
苦手な分野を勉強せずに捨てる
苦手分野を捨てる人も多いかと思います。
ここで勘違いしてほしくないのは、試験本番に見たことも聞いたこともないものが出題されてその問題を捨てるのとは話が違うということです。
例えば「漢方薬苦手だから漢方薬は捨てて他の所で点を取ろう」と勉強の段階から苦手分野を捨てて勉強しないということです。
売り場では当然自分の苦手分野を聞かれることもあります。
その時に「苦手分野だから分かりません」と答えるわけにはいきません。
苦手だからといってその分野の勉強を放棄すると売り場で痛い目を見ます。
話のつながりを意識しないで覚える
登録販売者試験の勉強をするときに話のつながりを意識して勉強してますか?
特に第2章第3章第5章は話が繋がっています。
というのも、医薬品の作用をきちんと理解するには
- 正常時の身体の仕組みを知る
- その上で病気などの異常状態を知る
- その病気の治療方法を知る
- 薬の作用を知る
- 薬の副作用がわかる
という段階を踏みます。
正常時の身体の仕組みを知るのが第2章で、薬の作用を知るのが第3章、副作用を知るのが第5章の前半です。
この流れを知っておけば、効率的に勉強出来ますし、より本質的に勉強出来ます。
また、新しく覚えることも減るのでぜひこの流れを意識して勉強しましょう。
まとめ
今回は登録販売者試験の勉強において「してほしくない勉強法」についてまとめてきました。
登録販売者というのは試験を突破して終わりではありません。
売り場に立ってお客さんからの質問に答えつつ適切な医薬品の販売をするのが仕事です。
そのためには、ただ試験を突破するだけの勉強ではなく、しっかりとした知識を身につけて人に説明できる勉強をしなくてはなりません。
売り場に立って苦労しないためにも今のうちから実務を意識した勉強をすることをおすすめします。