登録販売者でも知っておくべき「正しいプロテインの選び方」【接客メモ】

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実務関係
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たけのこ

ドラッグストア勤務5年の現役の登録販売者。
独学で登録販売者の勉強をして112点を取りました。
登録販売者以外に「薬学検定1級」「サプリメントマイスター」の資格を所有してます。

実務で経験したことを基に新人時代にやるべき勉強法や売り場に立っても困らない登録販売者試験の勉強法、さらには追加で勉強すべき専門分野や専門書、サプリメントのことも出来るだけわかりやすく発信します。

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登録販売者でも売り場でプロテインのことを相談されることもあります。

最近はフィットネスブームなのでプロテインを始め様々なサプリメントの

相談を受けることが多くなってきました。

今回は登録販売者に加えてサプリメントマイスターの資格を所有し、

趣味でウエイトトレーニングを5年続けている私が

「正しいプロテインの選び方」を共有していきます。

プロテインとは何か?

まずはプロテインとは何かからおさらいしていきましょう。

プロテインとはたんぱく質のこと

プロテインとは「たんぱく質」を英語にしたものです。

そう、プロテインとはただの「たんぱく質」なのです!


ここから誤解している方もいるのでしっかりと押さえておきましょう。

よくある誤解として

  • 飲むだけで筋肉ムキムキになる
  • 飲むだけで痩せる
  • なんだか凄い魔法の粉

そんなことはありません。ただのたんぱく質です。


以下に大手国産サプリメントメーカーDNSの公式ホームページの文言を引用しておきます

プロテインとは何か?

「プロテイン」=「たんぱく質」

プロテインと聞くと、日本では、たんぱく質を摂取するサプリメントとして認識されていることが多い。プロテインの語源は、古代ギリシャのことばで、「プロテイオス」ということば。意味は「もっとも重要なもの」という意味だ。

その重要度を表すかのように、人間の身体は、水とプロテイン(たんぱく質)の塊といっても過言ではない。筋肉はもちろん、内臓、骨、血液、髪の毛、皮膚、爪に至るまでたんぱく質からできている。

たんぱく質が不足するとヒトの身体は、様々な部分が機能不全に陥ってしまう。

そうならないためにも、人間にとって「もっとも重要な栄養素」である「たんぱく質」を適切に摂取するようにしたい。

DNS公式ホームページより引用 https://www.dnszone.jp/protein/

プロテインの種類

続いてプロテインの種類についておさらいしましょう。

大きく分けてプロテインの種類には2種類あります。


  • 牛乳から作られたホエイプロテイン
  • 大豆から作られたソイプロテイン


ほかにもカゼインプロテインとかエッグプロテインとか様々な種類がありますが、

登録販売者が売り場で扱うのはホエイプロテインとソイプロテインがほとんどです。

ホエイプロテインとソイプロテインの違い

ホエイプロテインとソイプロテインの違いは原料のほかに「吸収スピード」があります。


ホエイプロテインは吸収が早く飲んでから60分くらいで血中濃度が最大になります。

ソイプロテインは逆に吸収スピードがゆっくりです。


ホエイプロテインは吸収が速いので運動直後に飲むのが一般的です。
(いわゆるゴールデンタイムというやつです)

また、朝起きてすぐに飲むのも効果的です。


寝ている間は栄養が外から入ってこないので、血中のアミノ酸(たんぱく質が分解されたもの)濃度が

低い状態なので素早くたんぱく質を吸収できるホエイプロテインを

飲むのは非常に効果的です。


逆にソイプロテインは吸収がゆっくりなので、運動直後に飲むとたんぱく質の吸収が遅くなるので、

運動直後に飲むのではなくて、間食の代わりや寝る前が効果的です。

ソイプロテインの広告文句に注意!!

ソイプロテインのパッケージによく書いてあるのが

「体を引き締めたい方向け」「減量したい人向け」

と書いてありますが、ソイプロテイン自体に脂肪燃焼効果はありません!


ではなぜ減量向けと書いてあるのでしょうか?


先ほども書いたようにソイプロテインは吸収がゆっくりなので、腹持ちがいいのが特徴です。

腹持ちがいいので、間食で飲むことで余計なお菓子や食事をとらなくてもよくなり、

その結果摂取カロリーが抑えられるから、ダイエットに役立つかもね・・・

といった感じです。


「ソイプロテインを飲む」→「ダイエットに役立つ」

までには多くのプロセスを踏んでいるという事を覚えておいてください。

プロテインの選び方

続いてプロテインの選び方を書いていきます。


まず、

プロテインは必ずしも飲まなくてもいい

という事を覚えておいてください


理由は以下に書いていきます。

1日に必要なたんぱく質の量

まずは人間が1日にどれぐらいの量のたんぱく質が必要なのか知っておきましょう。


特別運動などをしていない人は体重1kgあたり1gのたんぱく質を

取ることが推奨されています。


例えば体重60kgの人であれば60gのたんぱく質が必要です。


筋トレなどの運動をしている人は、体重1kgあたり1.5g~2gのたんぱく質を

取ることが推奨されています。


先ほどの例でいえば、体重60kgの人は90g~120gのたんぱく質が必要です。


普段の食事から肉、魚、卵などをバランスよく食べていれば大体20gぐらいの

たんぱく質は取れています。

この食事から取るたんぱく質と1日に必要なたんぱく質の量を比較して、

足りない分をプロテインパウダーなどで補うのが本来の使い道です。


逆に、普段の食事から必要量のたんぱく質が取れているのなら

プロテインパウダーは飲まなくても大丈夫なのです。


だから、プロテインパウダーは必ずしも飲まなくてはならないものではなのです。

どのプロテインパウダーを選ぶべきなのか

売り場には様々なプロテインパウダーがありますよね?

では、どんなものがおすすめなのか書いていきます。

一回分あたりのたんぱく質の量

まずはパッケージの裏の成分表を見て、一回当たりにどれぐらいの

たんぱく質が摂取できるのかを確認しましょう。


プロテインパウダーを飲むのであれば一回あたり15g~20g取りたいところです。


ものによってはたんぱく質が5gくらいしか取れないものもあるので注意です。

たんぱく質5gならばわざわざ高いお金を払ってプロテインパウダーを

買うのではなく、ささみ肉や卵を食べたほうがむしろたんぱく質を

多く摂取できます。


プロテインパウダーからたんぱく質を補うならば15g~20gは取りたいです。

継続して飲めそうな味を選ぶ

プロテインパウダーは毎日コツコツ継続して飲みたいものです。

毎日飲むものが不味かったら続きませんよね?


なので、自分の好みの味を選ぶことが大事です。

中には「プロテインは味じゃなくて中身だ」という方もいますが、

プロのボディービルダーならばそれでもいいかもしれないですが、

一般の方はまずは味が大事だと思います。


ここで、一つ注意しておきたいこと。

プロテインの味は「水で割って美味しく飲めるもの」を選んでください!


その理由は、先ほども書いたようプロテインは牛乳から余計な糖分や脂肪分を

取り除いてたんぱく質を抽出したものです。

せっかく余計なものを除去したのに、それをまた牛乳で割るのは

もったいないです。


なので、水で割って美味しく飲めるものを選びましょう!

プロテインに関するよくあるQ&A

1日に2杯3杯飲んでもいいの?

飲む回数に上限はありません。

1日に必要なたんぱく質量を計算して、食事では足りない分を

必要な杯数プロテインパウダーで補いましょう。


ただ、たんぱく質を取り過ぎると腸内環境が悪くなったり、

肝臓に負担がかかるので注意です

子供はジュニアプロテインじゃないといけないの?

そんなことはありません。

「ジュニア向け」と書けば売れるからジュニア向けと書いてあるだけです。

たんぱく質に大人向けも子供向けもありません。


子供だから通常のプロテインパウダーを飲んではいけないことはないです。

むしろ、ジュニア向けのプロテインはビタミンやカルシウムが多めに入っていて、

肝心のたんぱく質量が少ないものも多いです。


プロテインパウダーはたんぱく質を補うものでという本来の目的を忘れないでください

プロテインを飲むとおならが臭くなる

これは腸で吸収されなかったたんぱく質が悪玉菌の餌になることが原因です。

対策としてはプロテインパウダーの量を少なくする、乳酸菌飲料などを併用して

腸内環境を整える、などがあります。

プロテインを飲むとお腹が痛くなる

これの原因として考えられるのは、一つは「乳糖不耐性」です。

先ほども書いたようにホエイプロテインは牛乳から作られています。


日本人は牛乳に含まれる乳糖をうまく消化できない人も多いです。

牛乳を飲むとお腹が痛くなるのもこれが原因です。

対策としては、ソイプロテインに切り替える、より糖分の少ないプロテインにする、

BCAAなどのアミノ酸系のサプリメントにする、というのがあります。


また、もう一つ考えられるのが「浸透圧性の下痢」です。

プロテインは吸収が速いので、腸内のアミノ酸濃度が急激に上昇します。

すると体は急激に上がった濃度を急いで薄めようとして、腸の中に水を取り込みます。

その結果腸内に水分が多くなり下痢になってしまうことがあります。

この対策としては、一気に飲まずにゆっくり飲むという事があります。